『木島始詩集』、『鷲巣繁男詩集』
真面目な人柄は伝わってくるものの語り口が作為的というか大袈裟で入り込めなかった。リフレインや字下げ、台詞の多用でどこか演劇的でもあるし、実際に劇やオペラの台本も収録されている。リズム感のある童詩のほうに持ち味がよく出ているのではないかな。
該博な知識でもって宗教詩を書いた詩人。語彙もモチーフもあまりに独特で、もはや私的言語や呪文の類と言っていいかもしれない。超然とした呼びかけは彼方に向けられており、こういう世界もあるのかと新鮮に感じた。ただし流し読みだが。