川口葉子『東京カフェ散歩』、別冊宝島『写真と地図でよくわかる 太平洋戦争はこうして始まりこうして終わった』

東京カフェ散歩 観光と日常 (祥伝社黄金文庫)

東京カフェ散歩 観光と日常 (祥伝社黄金文庫)

東京をひとつのフィールドと考えた時、カフェなどの飲食店は休息の場所、そこに行けば肉体と精神をある状態にチューニングしてくれるセーブポイントになる。そうしたポイントは仔細に眺めると独自の文化を持っているもので、ただ単に休息のためだけに利用されるのではなく、日常に別種の日常を取り入れるための装置の役割をも果たしている。多くの人が暮らす首都にあってこのように多種多様なカフェ文化が花開いているのは、それだけ人が別の日常を必要としているからだと思えば感慨深い。文庫サイズで写真の美しい本です。

当時と現在の写真や資料を交えて太平洋戦争の流れを辿る。いい意味で大づかみというかあまり細かなところまで立ち入らないので、全体の流れを大まかに知るにはすばらしく役立つ。戦争がいかに陣地を奪い合うものなのかというのがビビッドに理解できた。