夕立

不穏な色をした空に

待ち焦がれていた雷が鳴ると

大急ぎで台所に立って

ちぎったレタスにごま油と

塩を振ったものを用意する

サラダボウルを抱え

窓の前に陣取り

ぽつぽつと落ちてきた雨に

もっと土砂降りになれ

空が割れるほどの大雨になれ

などとうきうきしている

てるてる坊主は逆さま

いいところで終わった

夢の続きを見るために

夏の間中ずっと

細い首を吊られている