写真集など
柱状節理とは、冷え固まった溶岩がちょうど田んぼのひび割れのようになって柱状に露呈したもの。横から見た霜柱のような感じで険しい山肌に奇観を形作っている(有名なところでは東尋坊とか)。日本は火山国なので柱状節理はいたるところにあるそうで、どこか幾何学的・人工的な景観は、自然の営みの奇妙さを視覚でダイレクトに伝えてくれる。これはちょっとすごい写真集だ。
天沢退二郎を目当てに。書斎自体は几帳面さが窺える程度で普通だったが、詩作スタイルに関する部分が面白かった。60年代からずっと横書き、詩作するのは午前中、手書きのほうが好きとのこと。資料を使う仕事は家、それ以外はあちこちの喫茶店で。ついでに吉増剛造も紹介されていたのだけど、この人もやっぱり場所を選ばないらしい。で、二人ともに知識や情報を離れた状態でインスピレーションを待つ。文筆業なので書斎はあるけど別になくてもという感じだった。
- 作者: ラフカディオ・ハーン,ヤン・シュヴァンクマイエル,平井呈一
- 出版社/メーカー: 国書刊行会
- 発売日: 2011/07/21
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平井呈一訳の『怪談』にシュヴァンクマイエルのコラージュによる挿絵を付したもの。コラージュといっても少し特殊で、ヨーロッパ調の絵の人物の部分を除いて、それを日本の妖怪・幽霊画の上に重ねている。人間のシルエットの中から別スケールの妖怪が顔を覗かせるという、これが思いのほか気持ち悪くてよかった。
- 作者: ヤン・シュヴァンクマイエル画,ルイス・キャロル著,久美里美
- 出版社/メーカー: 国書刊行会
- 発売日: 2011/02/21
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- 作者: ヤン・シュヴァンクマイエル画,ルイス・キャロル著,久美里美
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コラージュに加えて縁取りが描かれており、シュールを超えてサイケな印象。かすれた版画?の部分とかケロイドみたいですげー気持ち悪いな。少々やりすぎな気がしないでもない。
東京ディープイースト! 昨今は物価の安さからクリエイティブな人々が集まるとのことで、かつ根生の文化もある猥雑でエネルギッシュな地域だ。オリエント工業やキャンディフルーツ、ビリー・ザ・キッドといった有名どころから、海外の文化、音楽とファッション、震災と空襲犠牲者の納骨堂まで、探せばいろいろ面白いものがあるんだなあと。ただ、やっぱり荒川の外側はわりと不毛地帯なんですね。東京のサウスブロンクス…。
沢登りはじめました。: 基礎から楽しみ方、おすすめコースガイドまで
- 作者: 増田美和,深瀬信夫
- 出版社/メーカー: 誠文堂新光社
- 発売日: 2013/06/24
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暑くて沢でも登らなきゃやってられんということで本書を手に取った。未経験の人がいかに沢登りにはまっていったかを描いた入門書。これ読む限りだと、しっかり技術のある人の下で修練を積まないとできない趣味なんだなと。まずは登山やトレッキングから入ったほうが無難ですね。