2014-02-12 <刑場通り>にて 詩 刑場通りの夜は暗い かまどうまになったわたしたちは列をなし 水を求めてこの通りを進んでいった 途中 家々の窓はかたく閉ざされ 明かりもつけずにこちらを探る気配が窺える あの人たちも結局は同じ姿になるのだ わたしたちは互いに語る術を持たず ぽきぽきと脚を鳴らしながら進んでいく 通りはまるで針金を敷き詰めたようになり 力尽きたものは側溝に押しやられる ようやく川に辿り着いたとしても 水面に触れた端から灰に変わり 悪い夢として朝の光に溶け消えてしまう