2014-02-08 サトゥルヌス 詩 庭から上がってきたのはサトゥルヌスである こんな雪の日に来るとは思っていなかったから ろくに用意もしておらず 急いで台所からあんぱんを出してくる あんぱんか という目で見られる 毛むくじゃらの手でためつすがめつしていたが それでも何もないよりましだと納得したのか 大口でがぶりとかぶりつく 口の中に何列にもなった歯が覗く あの歯で噛まれたら痛いだろうなと思う 外ではしんしんと雪が降り積もっている 今夜は魔物と二人きりで過ごすのだ