『ラ・フォンテーヌの寓話』 、エルンスト・ユンガー『パリ日記』

ラ・フォンテーヌの寓話 (現代教養文庫)

ラ・フォンテーヌの寓話 (現代教養文庫)

ドレ挿画。それぞれの話は動物や極端な人物を用いて道徳を説くもので、「酸っぱいブドウ」とか「金の斧」とかのイソップ童話からの借用も散見される。「欲張ると何もかも失う」というようなもっともなことを言ってるけど、今の時代から見ればちょっと極端なんじゃないのと思われる話も多数。ゆるくツッコミを入れながらやたら仰々しく幻想的なドレの挿画とともに楽しんだ。というかほぼ挿画がメインだな。

 「二人はともに、三途の川に水飲みにいった。

  二人はともに、うまく泳げず、

  闇の世界の、この世とは全く別の、

  多くの川を渡りにいった。」

パリ日記

パリ日記

ここ数ヶ月、外出した際には常に持ち歩いて読み進めていった。一読するだけの本や所持するための本と、本にはそれぞれに関わり方があるが、おそらく本書はともに歩んでいく本になる。しばらく休息を挿んで再読したい。