『EXPO70伝説』、小林一郎『「ガード下」の誕生』

 

EXPO70伝説―日本万国博覧会アンオフィシャル・ガイドブック (オルタブックス)

EXPO70伝説―日本万国博覧会アンオフィシャル・ガイドブック (オルタブックス)

 

 ビジュアルで見るEXPO70。ざっと見た限りではイメージだけが先行して中身はお粗末という印象。しかしながら、60年代(高度経済成長期)の総決算として当時の人々に未来への夢をかき立てたというのはよくわかるし、現に時代の結節点にはなったんだろうなと。「プラスティック技術のオリンピック」という言葉が物悲しい。

 

「ガード下」の誕生――鉄道と都市の近代史(祥伝社新書273)
 

 「ガード下」の利用については鉄道各社にもろくな記録が残っていないそうで、建築基準法や行政周りの取り決めを見つつ、本書では戦前・高度経済成長期・現代の時代区分で紹介している。中でもJR新橋-東京-上野間は歴史も古く、付近の都市開発とともに歩んできたことが理解される。上野から秋葉原の間は古くはアメ横、新しくは2k540とダイナミックな区間だ。橋桁に振られているというナンバーを確認しながら歩いてみたくなる。(後日確認しました。)