シャーリー・グリーン『避妊の世界史』、木内昇『東京の仕事場』

避妊の世界史 (1974年)

避妊の世界史 (1974年)

いつの時代でもどこの国でも問題となってきた避妊について、各種方法から迷信にいたるまで様々に紹介している。人間の試行錯誤の歴史を紹介した真面目な本なのだけど、「アイデアが不快なものであればあるほど、評判を博することが多かった」という失敗と迷信の連続で、しかもそれがシモに関わることなのでどうしても笑いを誘う。いやいつでも人々は真剣に取り組んでいたのだし、実際問題として人口抑制や妊娠中絶問題は大きな課題として今も立ちはだかっている。きわめて今日的な話題なのです(でもおもしろい)。

東京の仕事場

東京の仕事場

みうらじゅんしりあがり寿明和電機山本タカトといったアーティストっぽい人たちの仕事場の写真集。もういかにもアートやってますな部屋から落ち着いた和室に雑貨ショップまで色々取り揃えてあり、併せて仕事への意気込みやライフスタイルを語った文章が並んでいる。のだけど、本のコンセプトなのかみんなカフェで遠い目をしながらろくろを回してるような仕上がりに。テンションで乗り切らないとなかなかつらい。で、肝心の部屋は掃除がしやすそうなところが見てて気持ちいいな。物は多くても動線がすっきりしてる感じの。