塀のそばをとぼとぼ歩く 五月のゆくえはただ次の季節を目指し 露を散らしたばらを放つように咲かせている 人はいない 付き添いの影だけで 影と影が二人で歩いているのか 葉陰の路地になにかが焼けた匂いなど嗅ぎながら 片足ずつ夢の水脈をかきわけていると …
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